イタリア沿岸警備隊、移民船難破死で「複数過失致死」容疑で告発

によるユーロニュース

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NGOシーウォッチは、イタリア沿岸警備隊がランペドゥーサ島沖の船舶難破に即時対応しなかったため、移民21人の死亡につながったと主張している。

移民救出慈善団体シーウォッチは、ランペドゥーサ島沖で21人が死亡した船舶沈没事故への対応を巡り、イタリア沿岸警備隊の過失と「複数過失致死」を非難してイタリア検察に刑事告訴した。

ドイツのNGOは、9月初旬にリビアから出港したボートが巻き込まれた難破船による移民21人の死亡をめぐる状況を調査するよう、シチリア島アグリジェントの検察庁に要請したと発表した。

シー・ウォッチの監視航空機は9月2日、ランペドゥーサ島付近で28人が乗った遭難した移民船を発見し当局に通報したが、イタリア沿岸警備隊は9月4日まで救助船を派遣しなかったと慈善団体は発表した。

シーウォッチによれば、当局は9月4日、島からわずか18.5キロの地点で7人(全員シリア人男性)を救出したが、21人の死亡はイタリアが即時支援を提供できなかったことによるものだという。

生存者のうち3名と溺死した男性の息子とともに提出されたNGOの訴状は、イタリアの沿岸警備隊が公務の遂行を拒否し、「過失による複数回の過失致死」を犯したと主張している。

シー・ウォッチの広報担当オリバー・クリコウスキー氏は火曜日、「責任者の免責は終わらせなければならない」と述べた。 「救助の義務を果たせなかった者は裁かれなければならない。」

イタリアの沿岸警備隊やアグリジェントの検察庁からのコメントは現時点では得られていない。

長年にわたり何千人もの死者・行方不明者が発生

イタリアのジョルジア・メローニ首相の右派政権は近年、アフリカからの海路による不法移民を取り締まってきた。

メローニ政権は2022年に政権を握って以来、シーウォッチなどの慈善団体が地中海で船舶を運航することを、活動にさまざまな制限を課すことでますます厳しくしている。

メローニ氏はまた、EUと協力してチュニジアやリビアと移民流入を抑制する協定を結んだほか、今年アルバニアと移民の受け入れと本国送還を外部委託する前例のない協定に署名した。二度阻止されたイタリアの判事らはここ数週間でこう述べた。

国連の統計によると、昨年は15万7000人以上の移民が海路でイタリアに到着し、2022年の約10万5000人から増加したが、その数は2024年にはこれまでに減少した。

国際移住機関(IOM)によると、地中海中部では今年これまでに1700人以上が死亡・行方不明となっている。

2014年以来、国連機関は少なくとも2万人の死亡者と失踪者を記録しており、海は世界中で最も死者数の多い移民の渡河地となっている。

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