ポーランド出口調査:トゥスク首相率いる連立政権はEU選挙でPiSに対して優位を維持

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トゥスク氏の政治同盟「市民連合」は右派ポピュリズム政党「法と正義」(PiS)に対してリードを維持し、極右連合党が初めて欧州議会に議席を獲得した。

ポーランドでの欧州選挙結果に関する初期の予想では、トゥスク氏の市民連合が、12月の国政選挙の結果を真似て、ライバルの法と正義党(PiS)に対してリードを維持する見通しであることが示されている。

ポーランドのテレビ局TVN24が発表したイプソスの出口調査によると、得票率38%でトゥスク氏の政治同盟は約21人の議員を新欧州議会に委任できるはずだという。

右翼ポピュリストのPiSが予測結果33.9%で2位となった。

ポーランドでの欧州選挙投票は主に、10年ぶりに選挙でPiSを抑えてトップに立ったトゥスク党への試練として組み立てられている。

12月の総選挙後に連立政権を樹立した後、トゥスク氏は自身と自身の党をポーランド政治における支配的な勢力として確立することを目指してきた。

同氏は選挙運動中、投票を欧州連合内の安全か、欧州連合外の危険な将来かの選択であると主張した。

元欧州理事会議長であるトゥスク氏は、政敵であるPiS指導者ヤロスワフ・カチンスキ氏とは全く対照的に、断固たる親欧州派の立場を維持してきた。彼は不支持を表明した日曜日にワルシャワで投票を行った後、欧州連合の一員となった。

トゥスク氏の連立政権には他に中道右派の「第三の道」(得票率8.2%と見込まれる)や左派「左派」(同6.6%)などが含まれる。

極右国家主義者の連合党も得票率11.9%で欧州議会に初当選すると予想されている。この結果は、2019年には選挙人の得票率5%に届かなかった同党の勝利となった。

PiSよりさらに右寄りのいくつかの政党の連合で構成されたつぎはぎの政党で、反ユダヤ主義や反LGBTQ+の立場を含む強硬な見解を持つナショナリスト、リバタリアン、君主主義者が含まれている。

投票率は5年前より低下

欧州選挙はポーランドでは約8カ月で3回目の投票となる。同国ではすでに昨年10月に議会選挙が行われ、4月には地方選挙が行われている。

今年の欧州選挙の投票率は39%で、45.7%に達した2019年よりも低かった。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのUCLスラブ・東ヨーロッパ研究スクールのディレクター、ヤン・クービック氏によると、投票率はポーランドの結果において極めて重要だという。

「投票率が低いということは、私が推測するに、人々が重要な国内問題により集中していることを意味する。投票率が高いということは、人々がそれらの国内問題をより広範にEUに伝えていることを意味する」とクービック氏は述べた。

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