によるユーロニュースとロイター ビジネス (英語)
中国経済の減速に対する懸念で米国株先物が下落し、月曜日は世界株が圧迫された一方、欧州株は明るい決算報告とイタリアが格下げを回避した安堵感で上昇した。
しかし、ドイツのアンゲラ・メルケル首相がヘッセン州の地方選挙でキリスト教民主党に大敗を喫したことを受けて党委員長としての再選を目指すつもりはないと党幹部が発言したことを受け、ユーロは取引中の安値に下落した。
ドイツのDAX<.GDAXI>は0929GMT(日本時間午後9時29分)までに0.7%上昇し、ユーロ安を受けてユーロ圏株式の代表指数<.STOXX50E>は0.5%上昇した。
イタリアのソブリン格付け据え置きを決定したスタンダード・アンド・プアー社の決定を受けてイタリア国債利回りが1週間ぶりの低水準に急低下し、格下げがなかったことに安心感が広がり、イタリアのFTSE・MIB<.FTMIB>が1.5%上昇して市場を主導した。
これを受けてイタリアの銀行株<.FTIT8300>も2.7%上昇した。
月曜日の利益にもかかわらず、投資家は依然として農場のリスク回復に賭けることに慎重だった。
ウニクレディトのグループチーフエコノミスト、エリック・ニールセン氏は顧客向けメモで、「私が会った欧州投資家の中心的な感情を要約する唯一の方法は『かなり厳しい』といったものだ」と述べた。
47カ国の株価を追跡するMSCI世界株式指数<.MIWD00000PUS>は0.1%上昇した。同指数は今月これまでに9.3%下落しており、時価総額は1月の最高値から6兆7000億ドル減少した。
アジアにおける夜間の損失は主に、3.3%以上下落した中国の優良株指数によって牽引された。
中国の統計は、原材料や製品の売上減により9月の工業企業の利益の伸びが5カ月連続で鈍化し、経済の冷え込みへの懸念を浮き彫りにした。
この統計を受けて、S&P500種とダウ工業株30種先物は0.2─0.3%下落し、直前の0.4%ほどの上昇から反転した。 <1YMc1>
世界の金融市場は、米中貿易摩擦の激化からイタリアの予算や金融引き締め政策をめぐる欧州の緊張に至るまで、さまざまなマイナス要因に見舞われている。
企業収益や世界成長に対する懸念が高まる中、多くの指数はすでに正式な調整領域に入っている。
アナリストらは2016年2月以来の最速ペースで欧州利益予想を下方修正しており、先週末にはインターネット大手アマゾンとアルファベットの弱い決算が米国株に打撃を与えた。
ボルソナロ氏の勝利で新興株が押し上げられる
ブラジル大統領選挙の第2回決選投票で極右候補ジャイール・ボルソナロ氏が勝利したことを受け、新興市場株<.MSCIEF>が明るい材料となり、5取引ぶりの上昇となった。
投資家が勝利を応援し、欧州のブラジル株が上昇した。ブラックロックのラテン・アメリカン・インベストメント・トラストのロンドン上場株は7.4%上昇し、ドイツ上場のiシェアーズMSCIブラジルETF<.MBRABRL.DE>は6.6%上昇した。
UBSのアナリストらは「ボルソナロ政権に対するわれわれの当初の評価は、国の競争力強化に重点を置き、企業寄りの姿勢を取るだろうというものだ」と述べた。
外国為替市場では、ドル指数<.DXY>は先週0.7%上昇した後、0.2%上昇し96.553となった。
ユーロは0.2%下落し、2カ月ぶり安値となる1.1381ドル付近まで下落した。ポンドは0.2%下落し、月曜日後半に発表される英国の年間予算を前に2カ月ぶりの安値となる1.2775ドル付近を維持した。
フィリップ・ハモンド財務相は、分裂した保守党に対し、政府のEU離脱合意推進を支持するよう促す可能性が高く、さもなければ待望の緊縮財政緩和を危険にさらすことになるだろう。
コモディティ市場では、原油も中国の成長に対する懸念の高まりを受けて序盤の上昇を反転させた。米国原油は58セント下落して1バレル当たり67.01ドル、ブレント原油は71セント下落して76.89ドルとなった。
ドルの堅調を受けて、金スポット価格は小幅下落した。