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IMF事務総長は、ウクライナ戦争が世界の食料価格を高騰させ続けているため、「さらなる飢餓、さらなる貧困、さらなる社会不安」を引き起こす可能性があると警告した。
国際通貨基金(IMF)の総裁は、歴史的に高いインフレの中で、ウクライナ戦争が世界の食糧安全保障を脅かしていると警告した。
IMFのクリスタリナ・ゲオルギエワ専務理事は、ロシアの侵略の影響で世界中で食料価格が高騰し、中東やアフリカでの食料不足が脅かされていると述べた。
同氏は木曜日の講演で「穀物とトウモロコシの価格は高騰しており、アフリカや中東の指導者らは供給が不足していると私に告げている。食料不安は深刻な懸念だ」と述べた。
国連食糧農業機関によると、中東諸国は小麦の60%以上をロシアとウクライナから購入しており、戦前は両国が世界の小麦輸出の28%を占めていた。
しかし、紛争の勃発により小麦価格は高騰し、3月には過去最高値を記録した。
ゲオルギエワ氏は世界に対し、「食料安全保障を強化するために多国間イニシアチブで今すぐ行動する」よう呼び掛けた。
「代替策は悲惨だ。飢餓、貧困、社会不安がさらに増大する。特に長年にわたり脆弱性と紛争から逃れることに苦労してきた国々にとってはだ」と彼女は付け加えた。
ゲオルギエワ氏はまた、中国がウラジーミル・プーチン大統領のロシア政権への支持を表明する中、西側諸国がロシアに広範囲にわたる制裁を課していることによる「世界経済の地政学的なブロックへの細分化」についても警告した。
「ヨーロッパでの戦争がアフリカで飢餓を生み出している世界では。パンデミックが数日で地球を一周し、何年にもわたって影響を与える可能性がある場所。どこででも排出されると、ほとんどどこでも海面上昇が起こるため、世界協力の崩壊による私たちの集団的繁栄への脅威は、どれだけ誇張してもしすぎることはありません」と彼女は語った。
ゲオルギエワ氏は世界に対しウクライナ人への支援を呼び掛け、ウクライナが当面の支出ニーズを満たすためにIMFが14億ドル(12億9000万ユーロ)の緊急融資を提供したと指摘した。