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欧州委員会のジャンクロード・ユンケル委員長は、アイルランドのエンダ・ケニー首相との会談後、EU離脱が北アイルランドの平和をいかに脅かす可能性があるかを警告した。
欧州委員会のジャンクロード・ユンケル委員長は、アイルランドのエンダ・ケニー首相との会談後、EU離脱が北アイルランドの平和をいかに脅かす可能性があるかを警告した。
「私たちは北アイルランドと共和国の間に厳しい国境を設けたくありません。私たちは聖金曜日協定が危険にさらされることのないようにしたいと考えており、陸上の国境は可能な限り開いておきたいと考えています。なぜなら、まさにこの文脈におけるアイルランドの挑戦は、単にアイルランドの挑戦ではなく、ヨーロッパの挑戦でもあるからだ」とブリュッセルでのケニーとの共同記者会見でユンケル氏は語った。
しかし、ストーモントの北アイルランド議会の最高顧問法律顧問らは、こうした主張を却下した。
英国政府はEUの関税同盟からの離脱を望んでおり、そうなればアイルランド経済や重要な国境を越えた貿易が損なわれる可能性がある。
アイルランド審査官は先週、ダブリンがハードブレグジットの場合に備えて国境検問所の候補地を検討し始めたと報じた。ケニー氏はこの状況を避けたいと考えている。
同氏は記者団に対し、「欧州が和平プロセスを非常に強力に支持していることを踏まえると、聖金曜日の合意が何らかの形で損なわれることは見たくない。それがわれわれにとっての真の優先事項だ」と語った。
過去 20 年間にわたり、EU のプログラムは北アイルランドのプロテスタントとカトリックのコミュニティ間の社会的結束を維持するために 20 億ユーロ以上の資金を提供してきました。
英国がEUを離脱した際にこれらの資金がどうなるかはまだ不明だ。
北アイルランドでの紛争では、労働組合と共和党の民兵組織と英国軍が関与し、数千人が死亡した。
「聖金曜日協定」は、1998年に当時の英国首相トニー・ブレアが署名した和平協定の名前で、ここでは当時アイルランド首相だったバーティ・アーハーンと会談している。