米国はシリアがイドリブで化学兵器を製造している証拠を確認した=特使

レスリー・ロートン著

ワシントン(ロイター) - シリア北西部のイドリブでシリア政府軍が化学兵器を準備していることを示す「多くの証拠」があると、米国のシリア担当新顧問は木曜日、同国の攻撃の危険性を警告しながら述べた。最後の大きな反乱軍の飛び地。

8月17日にマイク・ポンペオ国務長官のシリア特別顧問に指名され、同国の政治移行交渉を監督するジム・ジェフリー氏は、「こうした警告を発するのに十分な根拠があると確信している」と語った。 。

ジェフリー氏は就任以来シリア情勢に関する初めてのインタビューで数人の記者に対し、「あらゆる攻撃は無謀なエスカレーションとしてわれわれにとって不快だ」と語った。 「化学兵器が準備されているという証拠はたくさんある。」

ホワイトハウスは、政府軍が広く予想されている攻撃で化学兵器を使用した場合、米国とその同盟国が「迅速かつ精力的に」対応すると警告した。

ジェフリー氏は、ロシア軍とシリア軍による攻撃と化学兵器の使用により、大量の難民がトルコ南東部やトルコの支配下にあるシリア地域に流入することになるだろうと述べた。

シリアのバシャール・アル・アサド大統領は北西部の最前線に自軍と同盟軍を集結させ、攻撃の可能性への前触れとして、ロシア軍機も反政府勢力への爆撃に加わった。

イドリブ県とその周辺の反政府勢力拠点の運命は、金曜日にテヘランで開催されるアサド大統領支持者のロシアとイランの指導者と反政府勢力の同盟国トルコとの会談にかかっている。

「ロシアがトルコ側と妥協する意思があるかどうか、明日ある程度分かるだろう」とジェフリー氏は語った。

ロシアの空軍力の支援を受けて、アサドは近年、反政府勢力の飛び地を次々と奪回している。イドリブとその周辺地域は現在、ダマスカスに対する武装勢力が残っている唯一の重要な地域である。

ジェフリー氏はイドリブの状況を「非常に危険」と表現し、トルコはシリア政府の全面攻撃を避けようとしていると述べた。

「イドリブ物語の最終章はまだ書かれていないと思う。トルコ人は活路を見つけようとしている。トルコ人は攻撃に対してかなりの抵抗を示している」と同氏は語った。

同氏は、米国はロシアに対し、イスラム国や他の過激派組織の最後の抵抗勢力を排除するためにイドリブで「作戦」できるかどうかを繰り返し尋ねたと述べた。それには米国の空爆も含まれるのかとの質問に対し、ジェフリー氏は「それも一つの方法だろう」と答えた。

2017年半ばまで、イドリブで活動している同じジハード主義グループに対して米国とロシアの間で定期的に協力があった。

外交的イニシアチブ

シリアで活動する残りのジハード主義勢力に両軍が接近する中、ジェフリー氏は7年にわたる紛争を終わらせるために「大規模な外交的取り組み」を行う時期が来たと述べた。

同氏は、イランのシリア撤退を確保しながら、イスラム国過激派が敗北するまでシリアに残留するという政権による「新たな約束」があったと付け加えた。

ドナルド・トランプ大統領はシリアからの米軍撤退を望む姿勢を示していたが、4月にはシリアにもう少し長く軍隊を駐留させることに同意した。

トランプ大統領は、今月下旬にニューヨークで開催される世界首脳の年次会合で、イランに関する国連安全保障理事会の議長を務める予定だ。会合ではイランの核開発計画とシリアとイエメンでの戦争への介入が焦点となる。

ジェフリー氏によると、フランスは米国、ヨルダン、エジプト、サウジアラビア、ドイツ、英国をシリア問題を議論する国連会議の傍らでの協議に招待した。

同氏は、アサド大統領にはシリアで「統治者としての将来はない」が、同氏を排除するのは米国政府の責任ではなく、政治的移行についてはロシア政府と協力するだろうと述べた。

「現在(シリア政府は)瓦礫の中に座っている死体のようなもので、良い日でもシリア領土の半分が政権の支配下にあるだけだ」とジェフリー氏は語った。

(レポート:レスリー・ロートン、編集:ピーター・クーニーとレスリー・アドラー)