トランプ大統領「エルサレムをイスラエルの首都と認める時が来た」と発表

パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス大統領は、エルサレムをイスラエルの首都とするトランプ大統領の認識を拒否し、エルサレムは「パレスチナ国家の永遠の首都」であると述べた。

中東でさらなる不安を引き起こすとの警告にもかかわらず、米国大統領はエルサレムをイスラエルの首都として承認した。

ドナルド・トランプ大統領は、彼のチームがテルアビブの米国大使館をエルサレムに移転するプロセスを開始すると述べた。

「まったく同じ公式を繰り返すことで、異なる結果、あるいはより良い結果が得られると考えるのは愚かだ」と同氏は発表した。

「したがって、私はエルサレムをイスラエルの首都として正式に認める時期が来たと判断した。

「これまでの大統領はこれを主要な選挙公約に掲げてきたが、果たせなかった。今日私は果たす。

「私はこの行動がアメリカ合衆国の国益とイスラエルとパレスチナ人の間の平和の追求にとって最善であると判断した。

トランプ氏は2016年の選挙戦中に掲げた公約を履行している。

米国政策の画期的な転換

この発表は、数十年にわたる米国の政策の大規模な転換である。

1995年に可決された法律は米国に大使館をエルサレムに移転することを義務付けているが、クリントン、ブッシュ、オバマの各大統領は緊張の高まりを懸念して常にその決定を延期してきた。

エルサレムの地位は、イスラエルとパレスチナ人の間で最も厄介な問題の一つである。

パレスチナ人や、この動きが中東の緊張を高める可能性があると見ている多くの人々から猛烈な反応があった。

しかし、トランプ大統領は、自身の決定は和平プロセスを前進させるための長い間待ち望まれていた一歩であると主張した。

「米国がイスラエル国家を承認したのは70年前。それ以来、イスラエルはエルサレム市に首都を置いた」と述べた。

「もちろん、この発表に関しては意見の相違や反対意見もあるだろうが、こうした意見の相違を乗り越えていくうちに、最終的にはより大きな理解と協力が得られるところに到達すると確信している」

トランプ大統領はまた、エルサレムにおけるイスラエル主権の特定の境界は最終的な地位交渉の対象となることを認めた。

同氏は国務省に対し、米国大使館をテルアビブからエルサレムに移転する計画を策定するよう指示したと発表したが、専門家らは完了までに数年かかる可能性があるとしている。

トランプ大統領は演説の終わりに、大使館移転を6カ月延期する権利放棄書に署名する場面も見られた。

世界のリーダーたちは決定に素早く反応する

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの動きを「歴史的」なものとして歓迎した。

同氏は他国も同様に、イスラエルの大使館をエルサレムに移転するよう促した。

しかし、ドイツのアンゲラ・メルケル首相を含め、他の国家元首もトランプ大統領の決定に反対している。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領はツイッターで、「エルサレムに関して、フランスは米国の決定を承認していない。フランスは、イスラエルとパレスチナの2国家が平和かつ安全に暮らし、エルサレムを2国家の首都とする解決を支持する」と投稿した。

パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス大統領は、トランプ大統領によるエルサレムをイスラエルの首都と認定したことを非難した。

同氏は、トランプ大統領が「中東和平仲介者としての信頼を打ち砕いた」とし、トランプ大統領の決定は「和平プロセスで果たしてきた役割からの撤退宣言」であると述べた。

アッバス首相は、パレスチナ指導部は数日以内に会合を開き、対応策を立てるためにアラブ指導者らと協議すると述べた。

パレスチナ人は東エルサレムを首都と主張している。

欧州連合はトランプ大統領の決定とそれが与える影響について「深刻な懸念」を表明した。

エジプト外務省はトランプ大統領の決定を「都市の地位に関する国際決議への違反」と非難した。

声明はまた、エジプトは米国の決定が地域の「安定」に与える可能性のある影響と、イスラエル・パレスチナ和平プロセスへの「極めてマイナスの影響」を非常に懸念していると述べた。

トランプ大統領の演説をここで振り返ることができる。