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右翼政党はヨーロッパの「イスラム化」を目撃するためにモーレンベークへの訪問を計画していた。
オランダのヘルト・ヴィルダース氏とベルギーの同盟者らが企画したいわゆる「イスラムサファリ」が、ジハード主義テロに関連するブリュッセル近郊での進行を警察に阻止された。
オランダの極右政党PVVのウィルダース氏とベルギーの右翼政党ヴラームス・ベランのフィリップ・デヴィンター氏は、「モスクが市庁舎に代わった」ヨーロッパの「イスラム化」を視察するためモレンベーク・サン・ジャンを訪問する予定だった。そしてイマームが市長に代わった」とデウィンター氏は語った。
モレンベーク=サン=ジャン(通称モレンベーク)は、2015年にパリで起きたシャルリー・エブド襲撃事件を犯したテロリストの本拠地であり、イスラム国のためにシリアに渡った外国人戦闘員との関連性で国民の厳しい監視を受けてきた。
2012年からモーレンベーク市長を務めるフランソワーズ・シェプマンスは、ワイルダース氏とデウィンター氏を意図的に「挑発的な言葉」で非難し、もし彼らがモーレンベークに足を踏み入れ、イスラム教徒が多数を占める地区でイスラム嫌悪を説けば「安全は保証できない」と述べた。
シェップマンス氏は木曜日、この「サファリ」を正式に禁止し、主催者らがモーレンベーク市に入った場合は警察に護送されてモーレンベークの辺境まで連れ戻されると述べた。
ワイルダースさんは金曜日、安全上の理由から近隣への立ち入りを断ったが、デウィンターさんはブリュッセルとモーレンベークに架かる運河を渡ろうとしたが、警官に止められた。
「これはベルギー人としての私の権利に対する非民主的な侵害ではあるが、私は法律と警察官としての権限を尊重している」とデウィンター氏は言い、引き返す。
金曜日にベルギー議会で行われた「イスラムからの自由」と題した記者会見で、ワイルダース氏とデウィンター氏はシェップマン氏の決定を「ファトワ」と呼び、モレンベークがベルギー政府の管理の及ばない失われた領土であることを証明したと主張した。
「もう十分です。国会議員は自国に自由に旅行できるべきだ。しかし、市長らはこれは禁止されており、モレンベークはもはやベルギーのものではないと主張している」とワイルダース氏は語った。
この地域の地元住民は、「サファリ」の扇動的な性質に嫌悪感を表明した。
「これは人種差別的な行為です。サファリという言葉で、彼らはモーレンベークを動物園と比較し、あたかもそこに住んでいる人々が何の価値もない動物の対象であるかのように言います」とブリュッセル近郊で育ったアンデルレヒトの中学校教師エリックさん(37)は語った。
「モーレンベークはブリュッセルで最も貧しい地域の一つなので問題を抱えているが、それは『イスラム教徒』や聖戦主義者の地区だからではない」と最近モーレンベーク運河地区に引っ越してきたフランドル人男性ウィルフレッドさん(33歳)は語った。
しかし、極右政党の代表らは、モーレンベークへの禁じられた訪問は、彼らの最も深い疑惑を裏付けるものだと言っている。
「[市長は]モーレンベークの実際の様子を私たちに見せたくありません。ここは完全にイスラム化されており、頭にスカーフがあるだけで、アルコールは提供されず、周囲に女性はいません。そこはパキスタンのようであり、彼女はそれを世界に見せたくないのです」とベルギーのヴラームス・ベラングの広報担当者は語った。
しかし、2つの極右政党の訪問をめぐる一見大騒動は、この騒ぎが極右政党にまさに彼らが最も切望しているもの、つまり認識と騒ぎを与えていることを一部の人たちに裏付けるだけだ。
「『イスラムサファリ』は挑発的で無知で、政治的には誰かを滑らせるために置かれたバナナの皮に等しい。シェップマンスさんは熱心な出場停止処分を受けて、まさにその問題をすり抜けてしまった」とベルギーの週刊ニュース誌「ナック」の編集者、シモン・ドゥムルメステール氏は書いた。
アレクサンダー・サイディ著